以前、こちらの記事で南海トラフ地震が2016年11月23日に起きるという噂は嘘であると説明したが、
11月23日が近づくにつれて、その噂が広く拡散し、中には信じ込まれている方もいるようだ。
というのも、11月19日に和歌山県南を震源とする地震の発生や
11月22日には福島県沖を震源とする地震の発生など最近地震が頻発して起きているため、
これらの地震が南海トラフ地震の前兆なのではないかと信じる人が増えているものと思われる。
しかし、南海トラフ地震が11月23日に発生するという説は
デマで根拠の無い嘘である可能性が高いのだが、
なぜ、これほどまでに広まったのかと、
本当にデマなのかその理由についてまとめてみた。
スポンサードリンク
南海トラフ地震が11月23日に発生する説が広まった3つの要因
■預言者の松原照子さんの予言が広まったため
東日本大震災の予言を的中したとされる預言者の松原照子さんが
「2016年11月23日に日本が分裂する」と予言しており、
この分裂こそが南海トラフ地震だと捉える人が多く、それが拡散したものと思われる。
しかし、松原照子さんについて調べてみると、多くの予言をしていることが判明しており、
東日本大震災の予言を的中させたとあるが、彼女が過去に残した地震の予言を調べてみると、
47都道府県の全ての地震が予言されていたことも明らかとなっている。
つまり、これは日本全国どこかで大地震が起きても、
彼女の予言が的中するようになっていたということである。
■霊媒師のミシェルさんの予言が広まったため
今年4月に起きた熊本地震の予言を的中したとされる霊媒師のミシェルさんが
「M5後半の体感反応と震度3~4多発の可能性」というツイートをし、
この予言が広まったことで噂が広まったものと思われる。
ブログを更新しました。記事作成途中でミス送信と体感反応で記事完成が遅れてしまいました、申し訳ありません。
『M5後半の体感反応と震度3~4多発の可能性』
#アメブロ— ミシェル (@ykstg1126k) 2016年11月19日
ちなみにこの予言は11月19日に実際に和歌山県南を震源とする地震(M5.4)の発生や、
11月22日に福島県沖を震源とする地震(M7.3)も発生したことから的中したとみて良いだろう。
ただ、ミシェルさんの予言も松原照子さんの予言と同じで、
南海トラフ地震の発生を予言しているものではなく、
この予言を聞いた人が南海トラフ地震のことだと思い込んだだけのことである。
また、ミシェルさんはブログの中で
東日本大震災1週間前から立ち上がれない程の全身の痛みがありましたし、
相当な体感は覚悟していますが、
いつこの体感があるかは私の身体からはまだありませんし、
情報ばかり追っても疲れるのではないでしょうか。
と発言しているため、ミシェルさんの能力が本当だとしても
11月23日に南海トラフ地震が来る可能性は低いとみて良いだろう。
■日本国内で地震が頻発しているため
上記の噂がネットを中心に広まったのと同時に、
ここ最近地震が頻発して起きているのも関係しているだろう。
最初にもご紹介した通り、11月19日に和歌山県南を震源とする地震の発生(M5.4)や、
11月22日に福島県沖を震源とする地震(M7.3)では高さ3mの津波も観測された。
これによってこれらの地震が南海トラフ地震の前兆なのではないかと捉える人が増え、
噂が広まったものと思われる。
■スーパームーンの関係
11月14日に観測されたスーパームーン。
実はこれも地震と関係しているという説が一部であり、
特に今年は68年ぶりの大接近だったということで、
近いうちに地震が発生するのではないかと捉える人が増え、
ネットを見ると11月23日に南海トラフ地震が発生するという情報が流れているため、
広く拡散される要因の一つになったものと思われる。
南海トラフ地震が11月23日に発生する説がデマで根拠の無い嘘である理由
では、実際に南海トラフ地震が2016年11月23日に発生するのかというと、
この説はデマで根拠の無い嘘であると言える。
その理由はこの説のように日付を指定した地震の予言はネット上で度々行われており、
私もよく耳にするが、このような説が当たったことが一度も無いからである。
また、南海トラフ地震に関しては2062年から来た未来人が2chのオカルト板に
「5月17日に南海トラフ地震が来る」と予言して大きな話題となったが、
結局、南海トラフ地震が発生することはなかった。
これ以外にもネットでは地震の予言が頻繁に行われており、
たまたま予言が当たった時だけフォーカスがされていて、
外れた際は何もなかったかのように忘れ去れてしまうのが現状だ。
さらに、地震の発生を11月23日などと正確な日付で特定するのは
科学的にみても不可能であるため、
このような説はデマで根拠の無い嘘であると捉えて良いだろう。
スポンサードリンク
ニュージーランドの地震が前兆の可能性も?
最後に少し気になるデータをご紹介したい。
実はタイトルにもある通り、ニュージーランドで大きい地震が発生すると、
日本でも大きい地震が発生し、前兆となるケースが多いというデータがあるのだ。
これは「ニュージーランドの法則」と呼ばれているのだが、
そのデータは以下の通り。
2009年7月15日……ニュージーランドでM7.8の地震が発生
2009年8月11日……M6.5の駿河湾地震が発生2010年9月4日……クライストチャーチでM7.0の地震が発生
2010年9月29日……福島県でM5.8の地震が発生2011年2月22日……クライストチャーチでM6.1の地震が発生
2011年3月11日……M9.0の東日本大震災が発生2011年6月13日……ニュージーランドでM6.0の地震が発生
2011年6月23日……岩手県沖でM6.7の地震が発生2011年7月7日……ニュージーランド沖でM7.8の地震が発生
2011年7月10日……三陸沖でM7.3の地震が発生2011年11月18日……ニュージーランド北島沖でM6.0の地震が発生
2011年11月24日……浦河沖でM6.1の地震が発生2011年12月23日……クライストチャーチでのM5.8の地震が発生
2012年1月1日……鳥島近海でM7.0の地震が発生2013年6月15日……ニュージーランドでM6.0の地震が発生
2013年8月4日……宮城県沖でM6.0の地震が発生2014年1月20日……ニュージーランドでM6.1の地震が発生
2014年3月3日……沖縄本島北西沖でM6.4の地震が発生2015年9月8日……ニュージーランドでM5.6の地震が発生
2015年11月14日……薩摩半島沖でM7.0の地震が発生2016年2月15日……クライストチャーチでM5.7の地震が発生
2016年4月14日……M6.5の熊本地震が発生(2日後にM7.3の地震が発生)2016年9月2日……ニュージーランド北島沖でM7.1の地震が発生
2016年10月21日……鳥取県中部でM6.6の地震が発生2016年11月13日……ニュージーランドでM5.2の地震が発生
2016年11月22日……福島県沖でM7.3の地震が発生
このデータからニュージーランドで大きい地震発生から数日〜数ヶ月以内で
日本でも大きい地震が発生していることがわかるため、
○月○日に地震が発生するという
デマで根拠の無い嘘の情報よりも信ぴょう性が高いものと個人的には思っている。
もちろんこのデータも一概には言えず、ニュージーランドで大きい地震が発生しなくても
日本では大きい地震が発生しているケースがあるため、
あくまでもニュージーランドで大きな地震が発生したら、
細心の注意を払って欲しいという意味を込めてご紹介した。
参考になれば幸いである。
科学的に可能性は0でないにしろ、
やはり予言は日本に居ればいずれ当たるようなことばかりですから何年か前に当たることも偶然あるわけですよね。
信じてないにしても不安にはなっていたので
このブログを見てホッとしました。ありがとうございました。
記事を読んでホッとされたとのことで
私もこの記事を書いた甲斐があったと非常に嬉しく思います。
結局地震は起きませんでしたが、今後もこのような予言が流れることがあると思うので、
その際も深く考え過ぎないようにしてくださいね!
昨日、一日気にしていたが、結局起きなかったね。
予言者を訴えてやろうかと思った。
今回のように○月○日に地震が起きるという予言は今後も定期的に流れると思うので、
それらの情報は信じず、日頃から防災の意識だけは持ち続けたいと個人的に思いました。